陶器の鉢をガーデニング用に使う際、水はけをよくするために「底に穴を開けたい!」と思ったことはありませんか?
しかし、「陶器に穴あけって難しそう」「割れそうで怖い…」と感じる方も多いはず。
そこで今回は、DIY初心者でもできる陶器に電動ドリルで穴あけする方法と、失敗しないためのコツを詳しくご紹介します。
陶器に穴あけする時に準備するもの
陶器に電動ドリルで穴をあけるために、まずは必要な道具をそろえましょう。
基本的に必要なのは、電動ドリル本体、セラミック用またはガラス用のドリルビット、マスキングテープ、保護メガネ、手袋、そしてできれば水を入れるスプレーボトルやスポンジもあると安心です。
とくにドリルビットは、陶器専用やガラス・タイル用と書かれているものを選んでください。
通常の鉄工用や木工用では、すぐに刃がダメになったり、陶器が割れやすくなるので注意が必要ですよ。
作業時は手袋やメガネを装着して、ケガをしないようにしましょう。
用意するもの | 用途やポイント |
電動ドリル | コード式でも充電式でもOK。パワーは小型でも大丈夫です。 |
ダイヤモンドホールソー | 陶器やタイル、ガラスなど硬い素材に対応したものを選びます。 |
霧吹きや小さな容器 | 水を入れるためのもの。 |
マスキングテープや養生テープ | 滑り止めと割れ防止のために貼ります。 |
滑り止めシートやタオル | 作業中に鉢が動かないように下に敷きます。 |
軍手 | 作業を安全に行うために軍手をはめましょう。 |
保護メガネ |
穴あけの前に行う準備
陶器に穴を開ける前にどんな準備をすればいいのか、ご紹介します。
作業場所を整える
作業スペースを確保し、滑り止めシートやタオルの上に陶器を置きます。
屋外なら、土に陶器の大半を埋めて作業をすると、グラグラしないので、作業しやすいですよ。
室内で作業する時には、陶器が滑らないように、シートを引こう!
穴を開けたい位置を決める
陶器の中心や排水に適した位置に、油性マーカーや鉛筆などで正確に印をつけましょう。
陶器のふちや角は割れやすいので、なるべく中央部分や厚みのある位置を選ぶのがコツ。
マスキングテープを貼る
穴を開けたい場所にマスキングテープを十字に貼ることで、ドリルの先端が滑るのを防げます。
マスキングテープは滑り止めにもなりますし、ドリルがぶれにくくなるメリットも!
2~3重にしっかり貼ることで、振動や力が一点に集中せず割れにくくなりますよ。
陶器に電動ドリルで穴あけする手順
陶器に電動ドリルで穴あけする基本手順ステップについて解説します。
それぞれのポイントを詳しく解説していきますね。
最初に小さな穴を開ける

引用画像:楽天市場
いきなり大きな穴をあけると陶器が割れやすいので、まずは細いビットで最初に小さな穴をあけておきましょう。
本穴の位置ズレや割れを防ぐためのものです。

最初はドリルを斜めに当てて、徐々に垂直に当てていくと作業しやすいです。
ゆっくり力を入れずに、ドリルを垂直に当てて回転数も低めでスタートしましょう。
ビットが陶器に当たったら、少しずつ力を加え、時々ビットを外して冷却しながら進めてください。
下穴ができれば、次のステップで本穴もスムーズに開けられますよ。
本穴あけのやり方
下穴が開いたら、目的の穴の大きさに合ったビットに付け替えて、本穴あけを行います。
基本的なやり方は下穴と同じく、力を入れすぎない・回転数を上げすぎないことが大切です。
ときどきスプレーで水を吹きかけたり、スポンジでビットを冷やしながら進めると、割れ防止やビットの長持ちにもなります。
少しずつ穴を広げていくイメージで、焦らず丁寧に進めてください。
大きい穴の場合は、途中でビットのサイズを段階的に上げていくと、陶器に負担がかかりにくいですよ。
穴をきれいに仕上げる方法
穴があいたら、出っ張りやざらつきが残っている場合があります。
ダイヤモンドやすりなどで、優しくなめらかに整えてください。
バリ取りをしないと、ケガの原因や見た目の悪さにつながります。
この工程も水をつけながら行うと、粉じんが舞わず安心です。
内側や外側ともに滑らかに仕上げると、完成度がぐっと上がりますよ。


陶器に穴をあける際の4つの注意点
陶器に穴をあける際の注意するべきことを詳しく解説します。
それぞれの注意点を知っておくと、失敗を減らせますよ。
割れやすい理由を知る
陶器は一見丈夫そうに見えますが、実はとても割れやすい素材。
陶器は高温で焼き上げられて硬くなっていますが、内部に細かい気泡や空隙があり、力が加わると一気に割れてしまうことが多いです。
また、焼き上げる過程でできる「焼きムラ」や「釉薬の厚みの違い」なども、割れやすさに影響します。
外から見るだけでは分からない「弱点」もあるので、無理に力を加えたり、角や端を狙って穴をあけるのは避けてくださいね。
力加減のポイント
穴をあけるとき、どうしても「押しつける力」が強くなりがちです。
ですが、陶器は強い力を一度に加えると一発でヒビや割れの原因になります。
電動ドリルの重さだけを活かし、無理に押さえつけず「自重+ゆっくり進める」が基本です。
もし進まない場合は、ビットの先端が合っているか確認したり、一度止めて位置を見直しましょう。
力よりも「根気」と「焦らない心」が大切ですよ。思わずグッと力を入れてしまう人、要注意です!
作業スピードのコツ
電動ドリルの回転数が高すぎると、陶器が摩擦熱で膨張しやすく、パキッと割れる危険性が高まります。
ゆっくりと低速で回しながら、じわじわ穴を広げていくのがコツ。
焦って一気に進めると、穴の位置ズレやヒビ割れの原因になります。
時間をかけて少しずつ削るイメージで作業してください。
冷却と給水の大切さ
陶器への穴あけは、ドリルビットが熱を持ちやすいので、水で冷却しながら作業するのがベストです。
定期的に水をスプレーしたり、スポンジでビット先端を冷やしながら進めると、割れにくくなります。
ビットが高温になると刃先の寿命も縮みますし、熱で陶器にヒビが入りやすくなります。
水を使うと切り粉が飛び散りにくく、作業後の掃除もラクです。
電動ドリル&ビットの選び方とおすすめ
電動ドリル&ビットの選び方とおすすめについて詳しく解説します。
道具選びで作業のしやすさや仕上がりがグッと変わりますよ。
①電動ドリルの種類と選び方
電動ドリルには主に充電式(コードレス)と有線(コードあり)の2種類があります。
DIY初心者には軽くて取り回ししやすい「充電式」がおすすめですが、長時間作業するなら「有線」もアリです。
陶器に穴をあける程度のDIYなら、家庭用の軽量モデルで十分です。
「振動ドリル」はコンクリート用で、振動機能は陶器には不要どころか逆効果なので、普通の「回転式」を選んでくださいね。
最大回転数が調整できるタイプだと、低速での穴あけ作業にピッタリです。
バッテリー残量も意外と大事なのでチェックしてください。
②おすすめのドリルビット
陶器の穴あけには「ダイヤモンドビット」や「セラミック・タイル用ビット」を選びましょう。
普通の鉄工用や木工用ビットはすぐにダメになったり、陶器を割るリスクが高いのでNGです。
ダイヤモンドビットは、先端に人工ダイヤモンドが付いていて、とにかく硬く長持ちします。
「タイル・ガラス用」「陶器用」と書いてあるものを選びましょう。
1.5mm~5mmくらいの細めサイズから揃えておくと、下穴あけや仕上げに便利ですよ。
③初心者に優しい工具セット
「ドリルもビットも何を買えばいいか分からない…」そんな時は、DIY向けのスターターセットがおすすめです。
「電気ドリル+ビット数種+ケース」のセットがたくさん売られています。
最初は高価なプロ仕様でなくてもOK。自分の用途や予算に合ったものを選んでください。
ビットのスペアがついているセットや、低速回転対応のモデルだと、初心者でも失敗が少なく安心です。
④ドリル以外の便利アイテム
電動ドリルとビット以外にも、あると便利なアイテムがいくつかあります。
たとえば、作業台やクランプ(万力)があると陶器をしっかり固定できて、両手で安全に作業できます。
作業用のゴム手袋や保護メガネも必須アイテムです。
また、ビットの冷却用にスプレーボトルやスポンジ、穴のバリ取り用にダイヤモンドやすりもおすすめですよ。
「DIYで失敗しない道具選び」は、余裕のある準備から。自分流にカスタマイズしてみてくださいね。
まとめ|陶器の穴あけをする際、電気ドリルで失敗しないコツ
陶器に電動ドリルで穴をあけるには、しっかりとした下準備と正しい道具選びがとても大切です。
手順を守れば、初心者でも割れずにきれいな穴をあけることができます。
焦らずゆっくり作業し、冷却や安全対策も忘れずに行ってください。
失敗しやすいポイントも事前に知っておけば、トラブルを未然に防げます。
自分だけのDIY作品が完成する達成感は本当に格別なので、ぜひチャレンジしてみてください。