うなぎの白焼きは素材そのものの旨味を堪能できます。
でも、こんなお悩みはありませんか?
- 蒲焼きはよく食べるけど白焼きはあまり買ったことがないから、温め方がわからない
- お家でも美味しい鰻屋さんの「外はパリパリ、中はふんわり」するうなぎの温め方をマスターしたい
- そもそも焼き方がわからない
うなぎは購入しようと、お取り寄せでいただこうと、美味しく「温め方」が大事です。
「温め方」を間違えて、皮がべちゃっとしてしまったり、身がパサついたりしてしまった経験…ありませんか?
特に、白焼きを贈られたりやお取り寄せしたりしたときは、失敗したくないもの。
土用の丑の日に、「今日こそ最高のうなぎを」と思っても、温め方ひとつで天と地ほどの差がつきます。

うなぎの白焼きを美味しく温めるための基本知識
うなぎの白焼きについて、基礎知識をおさらいし。
白焼きと蒲焼きとの違い

白焼きは、うなぎの皮目を炭火などで焼き上げ、タレを使わずに素材の味をそのまま引き出す調理法です。
一方、蒲焼きは、焼いた後にタレを何度もつけて焼き上げるため、味がしっかりと濃くつき、香ばしさも引き立ちます。
このように白焼きはタレでごまかしが効かない分、うまく温められると素材のお味をじっくりと楽しむことができます。

食べるためには温め方を工夫したいですね。
なぜ温め方で味が変わるのか
冷蔵・冷凍された白焼きは、水分が飛んだり、脂が固まったりしてしまいます。
この状態のまま、ただ加熱してしまうと…
- 身がパサパサになる
- 皮がベチャっとする
- 香ばしさがない
といった残念な結果になりかねません。
そこで重要なのが、「加熱しながら、うなぎの脂と旨味をもう一度引き出す」ことです。
特に白焼きは、皮の焼き直しと、身のふっくら仕上げを両立させる必要があるため、火加減、加熱時間などに注意しながら慎重に温めることが大事です。
白焼きの「パリパリ」と「ふわふわ」はどうやって作るか?


引用画像:楽天市場
「皮はパリッと香ばしく、身はふんわりジューシーに」というのが理想ですよね。
① 皮と身で熱の通り方を変える
② 加熱中に水分と脂をコントロールする
たとえば、フライパンであれば「皮から先に焼き、水蒸気で身を加熱する」方法が有効。
トースターなら、「表面を焼いてから短時間で中まで熱を通す」など、温めのポイントが異なります。
うなぎの白焼きを温め直すときにやってはいけないこと
温め方を誤ってしまったばかりにうなぎをせっかくのうなぎを台無しにしてしまうことは少なくありません。
以下の行為は、絶対に避けましょう。
- 冷たいまま高火力で一気に焼く → 外は焦げて、中は冷たい
- レンジで長時間加熱する → パサパサになって、旨味が飛ぶ
- ラップなしでレンジで加熱する → 乾燥して固くなる
- 冷凍のまま直焼きをする → 均等に火が通らない
- タレで味をごまかそうとする → 白焼きの魅力をつぶす😣
うなぎの白焼きをフライパンで美味しく温める方法
まず、ウナギの白焼きをフライパンで温める方法をご紹介します。
フライパンで温めるポイントは、「焼き目をつけること」と「蒸し焼きで内部に火を通すこと」の2点です。
火加減と時間のバランス
まず、皮を下にして中火で1〜2分。
皮目に軽く焼き色がつき始めたら、ごく少量の日本酒または水を加えて蓋をし、弱火で2〜3分ほど蒸し焼きにします。
この蒸気の力で中の身がふんわり🎵
最後にフライパンの蓋を取り、水分を飛ばしながらもう一度皮目をカリッと仕上げると、プロのような仕上がりになりますよ。
加熱段階 | 火加減/時間目安 | ポイント |
皮目焼き | 中火約2分 | 動かさず香ばしさを引き出す |
蒸し焼き | 弱火約3分 | 蓋をして水分を閉じ込める |
仕上げ焼き | 中火約1分 | 皮をカリッと再加熱 |



火加減を急に変えると、皮が焦げてしまうこともあるので、慌てずじっくり仕上げることがポイントです。
アルミホイルの使い方ひとつで仕上がりが変わる
うなぎの白焼きをフライパンで焼くとき、アルミホイルをどう使うかで、焼き加減に大きな差が出ます。
- 敷く:焦げるのを防止する。
- 包む:蒸し焼き効果が強くなり、ふっくらとした仕上がりに。
特に、蒸し焼きの時はホイルで包むのがベストです。
また、アルミホイルをくしゃくしゃにしてから敷くと、うなぎが張り付くことがなくて、焼きやすいです。
余分な水分や脂がホイルに吸収され、皮がよりパリッと仕上がります。



専門店のような焼き加減を目指すなら、このひと手間が効果抜群です。
トースターでのうなぎの白焼きの温め方
白焼きをトースターで加熱する最大の利点は、皮の香ばしさを引き出せること。
短時間で高温になるトースターは、表面をパリッと焼き上げるのに最適です。



「外はカリッと、でも中はふわっと仕上げたい…」という欲張りな願いも、コツさえつかめば叶いますよ。
焼きすぎ・乾燥を防ぐ裏ワザ
トースターは高温になるぶん、加熱しすぎると一気に乾燥してしまうのが難点。
このように乾燥を防ぐには、途中で一度トースターを開けて、湿気を逃さない工夫が有効です。
さらに、加熱前に白焼きにほんの少しだけ日本酒を振ると、水分と香りが閉じ込められます。
また、加熱前にほんの少しラップで包んで電子レンジで10秒ほど温めてからトースターに入れると、芯まで温まった状態で表面を焼けるため、加熱時間が短縮されます。
時間配分と温度設定
最も気になるのが「どのくらいの温度で何分焼けばいいのか」ということ。
目安は以下のとおりです。
状態 | 温度設定の目安 | 加熱時間 | 備考 |
常温 | 約230〜250℃ | 6〜8分 | 途中で一度向きを変えると均一に焼ける |
冷蔵 | 約230〜250℃ | 8〜10分 | 焼きすぎに注意。日本酒を振ると◎ |
冷凍(解凍済) | 約250℃ | 10〜12分 | アルミホイルで包んで焼き始めると良い |
加熱は皮を下にしてスタートし、後半で上下をひっくり返すことで、表面に均等な焼き色がつきやすくなります。
「強火で短時間」加熱するよりも「中火でじっくり」温めるほうが上手く焼けますよ。
電子レンジでのうなぎの白焼きの温め方
電子レンジの最大の特徴は、うなぎの内から加熱すること。
つまり、白焼きの中まで素早く温まるため、脂がゆっくりと溶け出し、ふわっとした仕上がりになります。
特に「皮はそこまで気にせず、とにかく身をふっくらさせたい!」という場合にはおすすめ。
ただし、レンジは加熱にムラがあったり、乾燥したりするリスクもあるため、ラップ・時間・容器選びが重要です。
ラップや容器の選び方で味が変わる
「ただレンジに入れるだけ」では失敗の元。
まず、白焼きを必ずラップでふんわり包みましょう。
このラップが蒸し効果を生み出し、水分と香りを逃さず閉じ込めてくれます。
さらに、使う容器は「耐熱皿(深さのある皿)」がおすすめ。
平らな皿だと蒸気が循環しづらく、加熱にムラが起きやすくなります。
ここでのポイントは、「密閉しすぎない」こと。
ラップはぴったり貼り付けず、少し隙間を空けるのがベストです。
完全密閉すると、蒸気が逃げずに水分が白焼きに戻りすぎて、ベチャっとした食感になってしまうので、注意しましょう。
水分を閉じ込めるひと手間
プロがやっているちょっとしたテクニックに、日本酒をふりかけてから加熱する方法があります。
たった小さじ1の日本酒で、このような違いが出ます。
- 臭みが消える
- 香りが立つ
- 身がしっとり仕上がる
さらに、加熱前に1分だけ常温に戻しておくと、内部と表面の温度差が少なくなり、加熱ムラが大きく減少します。
このように、レンジ加熱は「湿度・香り・温度の調整」が命。
細かい工夫の積み重ねが、家庭の白焼きをプロの味に近づけてくれるのです。
パサパサを防ぐ加熱時間とワット数の黄金比
電子レンジの加熱で一番気をつけないといけないのは「加熱のしすぎ」。
一気に熱が入ることで、脂が飛び、身がパサパサになってしまいます(><)
目安の加熱時間は以下の通りです。
状態 | 加熱時間(500W) | 加熱時間(600W) | 備考 |
常温 | 約40〜50秒 | 約30〜40秒 | ラップでふんわり包む |
冷蔵 | 約60〜70秒 | 約50〜60秒 | 途中で一度上下を返すと◎ |
冷凍(解凍済) | 約80〜90秒 | 約70〜80秒 | 酒をかけて香りを戻すと良い |
目安としては、湯気がふわっと立ち、ラップに水滴がついたらOK!
加熱後すぐに食べずに、ラップをしたまま1分ほど蒸らすことで、余熱でさらに美味しくなります。
レンジ後にひと工夫!仕上げの焼きで劇的変化
ここで、白焼きを「ふわっふわ」に温めたあと、さらに、香ばしさをプラスする一手間をご紹介します。
- トースターで1分だけ皮面を焼く
- フライパンで皮だけをサッと炙る
- バーナーで香りづけする(お持ちの方)
この一工夫で「外はパリパリ・中はふわふわ」の理想的な白焼きが完成です。



「時間がないからレンジで…」と思っていた白焼きが、一気に格上げされますね。
温め方別!食感・香ばしさの比較表
これまでフライパン、トースター、電子レンジの温め方をご紹介してきました。
「どの方法がいいのか迷う!」っていう方に向けて、いろいろ比較してみましたので、参考にしてください。
食感・香り・見た目を評価した比較表
フライパン、トースター、電子レンジの3つの温め方について、食感・香ばしさ・見た目・難易度などを総合的に比較しました。
実際に私が調理した際の印象と、何人かのうなぎ好きに試食してもらった評価をもとにまとめた表です。
加熱方法 | 食感 | 香ばしさ | 見た目 | 難易度 | 備考 |
フライパン | 皮はパリっと、中ふわっと | 強い | 焼き色がしっかり | 中 | 食感と香りのバランスが最もよい |
トースター | 外はカリカリ、中しっとり | 非常に香ばしい | 焼き色くっきり | 中〜高 | 火力が強いため焦げ注意。調整が鍵 |
レンジ | 全体的にふわふわ | 弱め | 焼き色なし | 低 | 簡単で失敗しにくいが香ばしさに欠ける |
レンジ+仕上げ焼き | 外はパリパリ・中はふわふわふわ | 中〜強 | 焼き色は後付け可能 | 高 | 手間はかかるが味・香りともにバランス◎ |
- 「香ばしさ」を重視するならトースターかフライパン
- 「ふわっとした優しい食感」や時短重視なら電子レンジ
- 仕上がりに満足したいなら、「レンジ+仕上げ焼き」という合わせ技が最強!
トースター vs レンジ vs フライパン



次に、各加熱法をもっと掘り下げて、目的別にどの方法がベストなのかを比較してみます🎵
目的 | ベスなト加熱法 | 理由 |
皮をパリッと焼きたい | トースター | 直火に近い高温で焼き目がしっかりつく |
中をふわふわに仕上げたい | 電子レンジ(+日本酒) | 蒸し焼き効果で中まで均等に温まり、乾燥も防げる |
香りを最大限引き出したい | フライパン | 脂がじゅわっと溶けて香ばしい煙が立ち、食欲を刺激する |
見た目をきれいに仕上げたい | トースター or フライパン | 焼き色がしっかりつき、盛り付けも美しくなる |
誰でも失敗せず作りたい | 電子レンジ | 加熱時間が決まっていて簡単。時間管理で失敗しにくい |
どんな人にどの温め方がおすすめか?
あなたのライフスタイルや好みに合わせて、最適な温め方を選ぶのもいいですね。
タイプ | おすすめ加熱方法 | 理由 |
忙しくて時間がない | 電子レンジ | 短時間でふっくら。準備や片付けも楽チン🎵 |
おもてなしや贈答品を美味しく出したい | フライパン | 見た目と香りのバランスがよく、高級感が出る |
とにかく香ばしさ重視 | トースター | 焼き目と香りが最高。味にインパクトが出る |
食感をとことん追求したい | レンジ+トースター仕上げ | 外はパリパリ・中はふわふわの食感が楽しめる |
料理に自信がない | 電子レンジ | 操作が簡単で、失敗しづらい |
●ワンポイントアドバイス
温め方を選ぶ前に「白焼きの厚さ」や「冷蔵か冷凍か」もチェックしましょう。
状態に合った方法を選ぶことが、美味しさを引き出す第一歩です。
土用の丑の日に向けて、うなぎ白焼きをさらに美味しくする裏ワザ
土用の丑の日に向けて、うなぎの白焼きをさらに美味しく食べるためのヒントをお伝えします!
わさび・塩・薬味を組み合わせよう
白焼きの最大の魅力は、タレに頼らずうなぎそのものの味を楽しめること。
だからこそ、添える薬味が味を引き立てる名脇役になります。
おすすめの組み合わせは以下の通り。
薬味・調味料 | 相性の理由 |
本わさび | 脂の甘さを引き締め、鼻に抜ける香りが上品 |
粗塩(藻塩や岩塩) | 甘味を引き出し、素材の深みを強調 |
柚子胡椒 | ピリ辛で香り高く、うなぎの香ばしさと相性抜群 |
すだち・かぼす | 爽やかな酸味で後味スッキリ。夏にぴったり |
細ねぎ+醤油 | シンプルながら香り高く、ご飯にも合う万能コンビ |
盛り付ける際は、薬味をうなぎにのせず、横に添えるのが鉄則。
口の中で自由に組み合わせを楽しめることで、白焼きの奥行きが一層際立ちます。
「白焼きにタレなんて…」という人でも、この薬味の合わせ技なら思わずうなるはず。
まとめ|うなぎの白焼きは温め方次第で最高のごちそうになる
今回はうなぎの白焼きを美味しく食べるための温め方をご紹介してきました。
フライパン、トースター、電子レンジごとに温め方が異なり、少しの工夫を加えることで、まるで料亭のような一品に生まれ変わります。
皮をパリッと焼き上げたい日もあれば、しっとりふわふわに癒されたい日もある。
どちらも、温め方を選ぶことがポイントです。
この記事がうなぎの白焼きを美味しく味わえるヒントになれば嬉しいです。